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ダイハツのレアアースレスモーターと海洋資源について

2025.08.25
中古車ニュース
レアアースレス・モーターと日本の資源戦略を象徴するEVモーターのイメージ

ダイハツが挑む「レアアースレス」モーターと日本の資源戦略

世界のレアアース供給の68~70%を中国が握る中、日本メーカーは調達リスクを回避する動きを加速しています。
ダイハツが出資するメタルアート(出資比率35.73%)は「レアアースレス・モーター(同期リラクタンスモーター)」を完成。
一方、日本政府は南鳥島沖で世界初の大規模海洋レアアース採掘に挑戦中です。
👉 技術革新と国産化の両輪で、脱中国依存のサプライチェーン確立を目指しています。

※情報元:USGS Mineral Commodity Summaries(レアアース供給量) / 2025年8月25日時点の整理。最新情報は公的資料をご確認ください。

1. レアアースとは何か

レアアースは「産業のビタミン」と呼ばれる必須資源で、電気自動車用モーター、ハイブリッド車の駆動磁石、風力発電機、LED、スマホ・PC、医療機器などに利用されます。
代表例としてジスプロシウム(Dy)、ネオジム(Nd)、イットリウム(Y)などがあります。

2. 世界市場と輸入リスク

世界供給の約7割を中国が生産、日本の輸入依存は約63%とされています【経済産業省/資源エネルギー庁】。
中国は輸出規制や価格操作を行い、米中対立でもレアアースを外交カード化。
経済安保の観点から、日本は「調達多角化+国産化」の両輪が急務です。

3. ダイハツ×メタルアートの挑戦:レアアースレス「イーアクスル」

メタルアートは永久磁石を使わない同期リラクタンスモーターを採用した電動駆動装置「イーアクスル」を完成。
出力は5kW、モーターとアクスルを一体化した2-in-1モデルで、軽・小型車向け電気式4WDへの搭載を想定します。

  • メリット: 製造コスト約25%削減、レアアース調達リスク回避
  • デメリット: サイズ約25%増。ただし誘導モーターより小型・低コストで優位

ダイハツ工業(筆頭株主)や他OEMへ技術提案を進め、エンジン部品依存から電動車部品へ事業転換を図ります。

4. 日本の海洋レアアース開発(南鳥島プロジェクト)

小笠原村・南鳥島の海域イメージ
小笠原村・南鳥島

南鳥島沖EEZ(水深約6000m)には、世界消費数百年分とされるレアアース資源が確認され、中国鉱床の約20倍の濃度を示す報告があります(東大・早大の先行調査)。
国家プロジェクトとして、9府省・4研究機関・大学・企業が参画するSIP戦略的イノベーション創造プログラムが進行中です。

2026年に揚泥試験、2027年に1日350トン規模の採鉱試験を予定。国産化による経済安保強化と、世界初の深海採鉱の実用化モデル構築を狙います。

5. 国際政治と資源覇権

米国は2020年にレアアース供給の脆弱性を理由に国家緊急事態を宣言。
中国は輸出管理法で対抗し、重要鉱物の管理を強化。
日本はEEZ内の海底資源を活用しつつ、同盟・多国間枠組みと連携してリスク分散を模索しています。

まとめ

短期: ダイハツ×メタルアートのようなレアアースレス技術でコスト削減と調達リスク回避。
中長期: 南鳥島の海洋開発で国産化を進め、中国依存から脱却。
👉 日本の自動車産業は「技術革新」と「資源確保」を両輪に、持続可能な電動化社会の構築段階へ。

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