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中古車市場と為替の関係性

2025.11.28
中古車ニュース

中古車市場は為替と金利でどう動く?【2025年版】中古相場解説

「中古車はいつ売るのが一番いいのか?」「円安・円高で中古車買取価格はどれくらい変わるのか?」―― こうした疑問をお持ちの方向けに、日本自動車販売協会連合会USSオークション為替介入・政策金利のデータをもとに、 2025年時点の中古車市場をわかりやすく解説します。

  • 中古車の「売り時」をデータから判断する方法
  • 為替(円安・円高)が中古車相場・中古車買取に与える影響
  • 日本・米国の金利政策が中古車価格にどう関係するか
  • 事故車・過走行車でも輸出向きなら高く売れる理由
円安で中古車輸出が増加し国内相場が上昇、円高で輸出減少と国内相場下落につながるイメージ図

円安 → 輸出増 → 国内相場上昇/円高 → 輸出減 → 国内相場下落

日本国内の中古車販路状況(輸出構成比と国内構成比)

一般社団法人 日本自動車販売協会連合会のデータ(乗用車・小型車ベース)によると、 毎年1月は輸出向き車両の需要が急増し、2月・3月・6月は輸出比率が低下する傾向があります。 輸出が強い月は海外バイヤーの仕入れが増えるため、国内の中古車買取相場も上がりやすくなります。

月別の輸出構成比と国内構成比の推移グラフ。2022年から2025年にかけての比較

出典:日本自動車販売協会連合会(輸出登録・国内登録構成比)

輸出構成比国内構成比
1月43.0%57.0%
2月25.2%74.8%
3月24.0%76.0%
4月29.0%71.0%
5月35.7%64.3%
6月27.7%72.3%
7月33.8%66.2%
8月34.1%65.9%
9月29.5%70.5%
10月36.1%63.9%
11月29.7%70.3%
12月31.0%69.0%

2023年は国内登録3,103,739台・輸出抹消1,467,444台、 2024年は国内登録3,197,837台・輸出抹消1,605,251台と、 輸出向き中古車の比率は年々高まっています。2025年も途中経過で国内登録2,392,422台・輸出抹消1,232,899台となっており、 輸出が強い月は中古車買取価格が上がりやすいといえます。

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「輸出向きかどうか」「今売るべきかどうか」は、プロの中古車査定で判断するのが確実です。 事故車・故障車・水没車でも画像だけで精密査定が可能です。

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中古車オークション(USS)から見る相場サイクル

日本最大手のUSSオークションでは、年間300万台以上の中古車が流通しており、 ここでの落札価格が日本中の買取店・販売店の「ものさし」になっています。

USSオークションにおける2023年から2025年の中古車平均成約単価の推移グラフ

出典:USSオークション(成約平均単価)

データからは、次のような季節的な中古車相場サイクルが見えてきます。

  • 相場上昇時期:5~11月(6月を除く)
  • 相場下降時期:12~4月(1月を除く)

2023年のUSS出品台数は3,156,160台・成約台数1,934,114台、 2024年は出品3,112,441台・成約2,123,277台と、成約台数そのものも増加傾向です。 需要が集中する時期は、同じ車でも数十万円単位で査定に差が付くことも珍しくありません。

年度ごとに相場が変動する要因:為替と各国の金利政策

中古車相場に「毎年同じ年周期」がある一方で、年度によって大きくズレる年もあります。 その主な要因が為替(ドル/円/ユーロ)各国の金利政策です。

一般的に、金利そのものの変化は短期的に相場へ直結しにくいですが、 金利差の拡大・縮小を通じて為替レートに影響し、その結果として中古車価格にも変化が出てきます。

為替介入と政策金利の時系列整理

為替介入額と政策金利、ドル円レートの推移を比較したグラフ

■ 日本の為替介入(米ドル売り・日本円買い)

  • 2024年4月~6月:約9.8兆円
  • 2024年7月~9月:約5.5兆円

※日本円を対価としない外国為替平衡操作の場合、実施日の日本銀行発表の円の対ドル中心相場で換算。

■ 政策金利(日本)

  • 現在(2025年11月時点):0.5%
  • 2024年7月:0.15%利上げ
  • 2025年1月:0.25%利上げ

■ 政策金利(米国)

  • 現在(2025年11月時点):4.0%
  • 2024年9月:0.5%利下げ
  • 2024年11月:0.25%利下げ
  • 2024年12月:0.25%利下げ
  • 2025年9月:0.25%利下げ
  • 2025年10月:0.25%利下げ

為替介入は短期的にレートを大きく動かす一方、その後レートが元の水準へ戻る可能性もあります。 しかし、介入が入るほどの急激な円安・円高局面では市場心理も変化するため、中古車買取相場への影響度は大きくなりがちです。

日本の外貨準備金は「ほぼドル建て」:為替介入の原資

財務省の公表によると、日本の外貨準備高は約943.2兆円。 詳細な通貨内訳は公表されていませんが、調査機関の推計では8~9割がドル資産とされています。 つまり、日本が大規模なドル売り・円買い介入を行えるのは、このドル建て外貨準備が背景にあるためです。

2025年、中古車はいつ売るべきか?【売り時の目安】

上記のデータと為替・金利の動きを踏まえると、2025年の中古車の売り時の目安は次のようになります。

  • 1月:輸出需要が最大化し、輸出向き中古車の価格が上がりやすい
  • 5~7月:USS相場が上昇しやすく、円安が続けばさらに高値を狙いやすい
  • 9~11月:海外バイヤーの仕入れが活発で、SUV・ミニバン・ハイブリッド車が狙い目

逆に、2月・3月・6月・12~4月は相場が弱くなりやすく、 同じ車でも数万円〜数十万円の差が出ることがあります。

事故車・過走行車でも「輸出向き」なら高く売れる可能性があります

フレームまで損傷している事故車や、10万km超の過走行車、 水没・災害車であっても、海外では需要があるケースが増えています。 「廃車にするしかない」と決めつける前に、一度輸出相場を前提にした中古車査定を受けてみることをおすすめします。

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まとめ:為替と金利を意識して「中古車の売り時」と買取タイミングを決めよう

中古車市場は、

  • 為替(円安・円高)の動き
  • 輸出向き・国内向きの構成比
  • USSなどオークション相場
  • 日本・米国をはじめとした各国の金利政策

といった複数の要因が重なり合って動いています。 車検のタイミングだけで売却時期を決めてしまうと、 本来よりも安いタイミングで手放してしまうことも少なくありません。

中古車の売り時に迷ったときは、為替・相場・輸出需要をセットで見ながら、無料査定で実際の買取金額を確認するのが最も安心です。

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